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>>> 青春の王道 <<<

先日、某チャットにて、闇様が殴るのはパーかグーか、という話になりました。

で。やっぱりシチュエーションによるよね、っていうことになり、こういう時はパー、こういう時はグー、などと話していたんですが。
私がポロっと「遊戯、俺が間違ってたぜ!一発頼む!」な展開なら力一杯グーで!と主張したところ、なんだかあれよあれよという間にそりゃもう青春大王道な展開に話が盛り上がり、ついに寿さんが「そんな城闇読んでみたい!!」と叫んだところで言い出しっぺの責任により書いていただくことに(笑)。

で、寿さんが「じゃあそのシーンだけですよ?」と言いながらも快く書いてくださったのは良かったのですが、チャットにいたメンバーが目を通したら速攻削除するとか仰るので!消すぐらいなら私が!!と、またしても略奪カマしてきてしまいました(笑)。

ありがとう、ありがとう寿さん!!私、本望です!!
闇様かっこいいし城之内可愛いし、ああ、なんてイカス!!
城之内のおねだりが私的にもの凄くツボでした(笑)。私もぜひまたおねだりさせてください(笑)。







「ユーギ!俺が間違ってたぜ!目覚まし代わりに俺を一発殴ってくれ!!」
「城之内くん・・・」
城之内の言葉に最初は戸惑ったユーギだったが、自分を見つめる痛い程まっすぐな瞳に、ユーギは心を決めた。
「わかった。君の思いはしっかりと受け止めたぜ、城之内くん!歯、食いしばってろよ!?」
拳をグッと固めると、ユーギは力一杯城之内の頬に拳を打ち込んだ。
「っ・・・!!」
 手加減一切ないユーギの強烈なパンチに、流石の城之内も一瞬ふらつきを見せる。が、両足に力を入れてなんとか踏ん張ってみせた。
「サンキュ、遊戯・・・気合い入ったぜ!」
「城之内くん・・・」
 すっきりした笑顔を見せる城之内に目を細めるユーギ。人を殴ったのは初めてだったが、前より城之内に近付けたような気がして、なんだか嬉しかった。
 が、それも一瞬の事で、次の瞬間には幾分顔を青ざめさせた城之内がユーギの右手を取った。
「そうだ!オマエ、拳痛めてないか!?」
 心底心配そうに自分の右手をひっくり返したりして確かめている城之内に、ユーギは知らず笑みを零す。
「この位、君のためならどうってことないぜ、城之内くん!」
 ポンと、自分より上にある城之内の肩に優しく手を乗せて微笑みかけるユーギ。そんなユーギの笑顔を、城之内は眩しそうに見つめる。
「すまねぇ、ユーギ。俺のために・・・・・・」
 ユーギの手をそっと両手で包んで、城之内は懺悔するように俯く。
「オレこそ、力の加減がわからなくて・・・ごめん。痛かったろ?」
 俯いたおかげで目の前に近づいた城之内の口元に、そっと手を寄せる。
「いや、殴ってくれって言ったのは俺なんだからさ、オマエが気にすることねぇって」
「でも、血が出てる・・・・・・」
 切れた唇から滲み出ている血にそっと触れる。が、指では拭うのも痛そうで・・・。
「・・・ユ、ユーギ!?」
 不意に近づいてきた綺麗な顔に一瞬見とれる城之内。が、自分の口元に温かく濡れた感触を覚えた瞬間、城之内は慌ててユーギの肩を押して離そうとした。
「シッ、黙って・・・」
「ユーギ・・・」
 しかし、間近でまっすぐ見つめられ、静かに囁かれては城之内もそれ以上逆らうことができなかった。ユーギが一生懸命背伸びをしている事に気付くと、自分から少し背を屈めてやる。
ペロ・・・
 口元に触れる舌と息の温かい感触に、城之内は思わず口の端を上げる。
(くすぐってぇ・・・)
「城之内くん?何を笑ってるんだ?」
 流石にそれに気付いたユーギが応急手当を中断し、不審そうに城之内を見上げる。
「ん?いや、別に・・・」
 小首を傾げるユーギに目を細めつつ、ごまかそうとする城之内。が、その時ピンとひらめいてしまった。心の中で思わずにやりとほくそ笑む。
「・・・実はさ、口の中も切っちまったみたいでさぁ・・・」
「えっ!?」
 途端に心配そうに眉を寄せるユーギに少し罪悪感を感じながらも、城之内は企みを進行させていく。
「だからさ・・・こっちも手当てしてくれよ、ユーギv」
 片目を瞑ってねだってくる城之内に、ユーギも彼の魂胆をすぐさま見抜く。
「・・・ふーん、どんな風に?」
 だから、敢えて挑発するような言葉を選んで。
「こんな風に・・・」
 城之内もそれにしっかりとノってきて。
 今度は自分から近付けてくる城之内の唇を、ユーギは瞼を閉じて待つのだった。


   〜END?〜




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